永田枝理子「北スペイン探検隊!」
「トリハス」レシピ – 一年中食べたい、スペインのおばあちゃんの味
こんにちは!北スペイン料理研究家、スペイン語通訳・翻訳家のErikoです。
スペインには、美味しいお菓子がたくさんあるのですが、その中でも私が大好きなのが、トリハスです。
トリハスとは
先週(3月29日〜4月5日)、スペインの年間行事の中でも特に大きな宗教的行事である「Semana Santa(セマナ・サンタ、聖週間)」が行われていました。
セマナ・サンタはキリストの受難から磔、そして復活までの苦しい期間を追憶する厳粛な行事で、この期間は肉製品を取らずに過ごすという宗教的な決まりがあります。
そんなセマナ・サンタの期間中、SNSにあふれたのがTorrijas(トリハス)の写真です。

Eriko手作りのTorrijas
トリハスとは、牛乳に浸し柔らかくしたパンを卵液にくぐらせて揚げ焼きにし、砂糖をまぶしたお菓子で、今では「セマナ・サンタの味」として知られ、その季節には菓子店の店頭に多く並ぶほか、家庭でもそれぞれのレシピで作らレます。
元は、硬くなったパンを活用するためのレシピで、厳粛なカトリックのイベントとは関係ない起源をもつ菓子ですが、肉を断つ期間に簡単に栄養(カロリー)を取れることから定着し、19世紀後半ごろからはセマナ・サンタには欠かせないお菓子となったようです。
このトリハス、牛乳だけでなくワインに浸して作るバージョンもあります。新鮮な牛乳が手に入りにくかったスペイン内陸や南の田舎では、常時家にある液体がワインだったことから、牛乳の代用として使われました。今でも「おじいちゃん、おばあちゃんの味」として各地、各家庭にレシピが存在しています。
トリハスに使われるパンはどんなタイプ?
トリハスに使われるパンは、伝統的には「Pan sobao(パン・ソバオ)」「Pan candeal(パン・カンデアル)」と呼ばれる、主にスペイン中央部のカスティージャ・イ・レオン州で食べられる目の詰まった低加水のパンが良いとされ、たくさん牛乳を吸って柔らかくとろける食感のトリハスが仕上がります。
現代では、卵とバターが入ったブリオッシュを使うトリハスが人気で、主流になりつつあります。

バジャドリーのパン・カンデアル
日本のパン屋さんで手に入りやすくトリハスに向いているのは、ラウンドパン(円柱型の型で焼かれるブリオッシュタイプのパン)が候補として浮かびました。普通の食パンよりぎゅっと詰まっていて、目が細かく理想的。(ですが、まだ試したことはないので今度試してみます)
トリハスのレシピ
<材料>前日のパン・・・4枚
A牛乳・・・500ml
砂糖・・・30g
オレンジ、レモンの皮・・・1個分
シナモン・・・スティックタイプまたは粉末
卵・・・3個
揚げ油・・・適量
グラニュー糖とシナモンパウダーを混ぜておく(出来上がりにかける用)
<作り方>1.Aは鍋で沸騰直前まで熱して砂糖を溶かしてから冷ましておく。パンを浸す前にオレンジ、レモンの皮とシナモンスティックは取り除く。
2.パンを1に浸して、数時間〜一晩おく
3.卵を器に割り入れ溶いておく
4.揚げ油を熱して、2のパンを3にくぐらせ、油で揚げる
5.こんがり揚がったら、シナモンシュガーをまぶして出来上がり、砂糖の代わりに蜂蜜をたっぷりかけるのもおすすめです。

うまくいくと断面はとろ〜りぷるぷる
熱々を食べても、冷やして食べても美味しいです。
セマナ・サンタだけでなく、硬くなったパンがあったらぜひ作りたいスペインの田舎の優しい(あま〜い)味、お試しください。
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