作元典子「スペインの美味しい!楽しい!」
ラオスのこと
今回はスペインのお話ではなく、先週ラオスに20年振りに行ったのでラオスのことをお話ししたいと思います。
私が初めてラオスに行ったのは1995年になります。今から30年前。本当にまだまだ発展途上国で外国人は殆どいませんでした。ラオスに行くことになったきっかけは、ラオス大使館が近くにあり、同級生と少し下の学年にラオス人がいたから。でも一度も同じクラスになったことはなかったし、そんなに仲良くしていたわけではなかったけれど、母が家で彼女たちに日本語を教えていたからです。なので家族ぐるみで付き合いがありました。
ある日同級生がラオスに本帰国するとなり、「じゃあ遊びにいくね!」と軽い約束がきっかけでした。その年の夏休み、私は友達と二人でラオスに行ったのです。
海外旅行なんてほぼしたことなかったし、右も左も飛行機の乗り方も全くわからないまま高校生の時に、初めて友達とタイで乗り継ぎのために一泊し、翌朝ラオスへなんとか到着しました。そしてラオスの何かに惹かれたんです。

1995年訪問時

2026年
「何にもないけど何かある」これが私のずっと持ち続けている印象でした。
発展途上国であるラオス、物も食べ物や娯楽も日本に比べたら種類も少ないのです。日本ではお金があれば大体何でも手に入ります。ですがこの国の人達はお金はあまりないかもしれないけれど全然不幸せではない、むしろその環境の中で生きていて小さな幸せをたくさん知っているんです。
ゆっくり流れるメコン川のように、人々の心も豊に流れていました。自分の方がよっぽど心が貧しいんだなと思いました。小さな幸せはすぐそこにたくさんあるんです。

それから私はラオスにハマりました。
ラオス語をもう一人の友達に教えてもらったり、2005年までに友人と母と計5回訪問しました。
ラオスは行く度に少しずつ発展していきました。そしてラオスに行ったことがきっかけで、私はもっと世界を見ようという気持ちになり、高校留学をしました。
帰国後は大学でラオス語を勉強したかったのですが、それは残念ながら叶わず、ラオスに近いタイに留学しようとも考えていました。ですが最後に受けたスペイン語学科の大学に入学が決まりました。
そして言語を学ぶなら早めにその国に行こうと思い、大学2年生の時にスペインに留学しました。そこから私の人生は大好きな東南アジアにいくはずが、スペインの人生に変わってしまいました(笑)。
前回のラオスから20年あいてしまったのには、最後に行ったときにちょっと残念なことがあったのと、その後出産・育児・仕事でなかなか行くことが難しくなったからでした。
ですが今回行こうと決めたのは、去年の夏にラム・コンシェルジュというラム酒の資格を取ったことがきっかけになります。そのラム協会の企画でLAODI&ラオス見学ツアーがあることを知りました。ラオスで日本人男性がラム酒を造っているというのは知っていました。でも何故日本人がラオス?どんな人なんだろう?と、お会いしてみたいという気持ちと、久々にラオスに行きたいという気持ちが湧きました。
このツアーは今回で3回目です。初回から3年連続参加されている方、2回目のリピーターの方と、ラオスリピーターの方が多いことにびっくりしました。そして参加者も24名くらいいて、全員ときちんとお話しもできないまま3日間は終わってしまいましたが(苦笑)こんなにたくさんの方がラオスに興味を持っているなんて、あと行きの飛行機もラオスに行く人がほとんどが日本の団体ツアーの方に驚きました。こんなに多くの日本人がラオスに訪れるようになったんだな、と。そして皆またラオスに戻って来たいと思うなんて。

井上育三氏と
LAODIの蒸溜所ではお会いしたかった創業者であり醸造責任者の井上育三氏から醸造所見学、畑見学、発酵、蒸溜、樽熟成の工程を解説していただき、サトウキビ刈り体験、圧搾体験をさせて頂きました。井上さんは広島弁の備後(ひんご(びんご))弁(べん)を話すお話好きで、想像以上に気さくなおじさんでした。多くの方が井上さんに魅了され、ラオスまで会いに来るんです。印象に残った話は、最後に1番残るのは人との出会いという話。
『何故ラム酒造りをラオスで始めたのかよく聞かれるけど、いろいろ考えたけど答えが見つからなかった、でも最近よく思うのは日本のとあるワイナリーの方と知り合いになりそこの会員になったんです。そこの会員のパーティーがあり、いろいろな方がいて、著名人も多く参加されていました。でも関係ないんですよね、夕焼け見ながらワインを飲みながら夕食を食べその3時間が私にとって宝物のように嬉しくってとても楽しくて。
ああ、お酒を造るということは人が集うということとものすごい感じた。お酒って面白い、立場とか性別とかいろんなことをすっとばして人が人と出会えるところ、これは酒を造ってみたいとその時に思ったことがある。あの出会いがなければ造っていなかったな、と。
酒で皆さんと繋がっていく、この出会いってものすごい大事なこと、立場なんて関係ない、何やってるかって関係ない、男も女も年齢も関係ない、ただ酒というものでお互い楽しんで味わって飲んで、美味しいよねって言いながらとても良い時間を過ごせたら、人生にとって宝物ですよね。それでLAODIに来ていただいて楽しい時間を過ごして頂きたいと思います。』


私はレストランでサービスをしていますが、私の仕事の一つはお料理とお酒でお客様がその時を楽しく過ごしてもらえるように繋ぐこと。
今回のラオスの旅は、初心に戻ろうと思った旅でもあります。私の視野を広げてくれたラオス。そして素晴らしい出会いが今回もたくさんありました。とてもご縁に感謝する旅だったと思います。

フェルミンチョではLAODIを飲むことができます。ラム酒飲みながら、スペインやラオスのことをお話ししませんか?


P.D.数年後にオロロソ樽熟成のLAODIが飲める日が来るかもしれません。『2~3年後にまたおいで、その時は試飲できるよ』とおっしゃって下さいました。
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