野堀貴則「いつの季節もロゼワイン日和」
スペインのナチュラルワインのパイオニア
「estación エスタシオン」オーナーシェフ。神楽坂の人気スパニッシュ「エルプルポ」を経て2015年にモダンスパニッシュとロゼワインをコンセプトに「エスタシオン」をOpen。数年前から年に一回、スペイン地方の郷土料理を学ぶ旅を続けている。特にガリシアが好き。ソムリエの資格も所持し、ワインにも精通。
こんにちは！
神楽坂エスタシオンの野堀です。
今回は、今年2月にスペインを旅してきた時に訪問したワイナリーをご紹介したいと思います。
何軒か訪問したのですが、1番思い入れがありずっと会いたかった造り手のワイナリーを。
「MENDALL/メンダール」
場所はDO.TERRA ALTA
TERRA(土地)ALTA(高い)はカタルーニャ州の南の端の位置しており、名前の通り標高の高い地域にあります。
Mendallはラウレアーノの母親が子供時代に住んでいた家の名前だそうです。
このエリアは気温は涼しく、昼夜問わず風が吹いているので、カタルーニャのワインでも収穫時期が遅く、粘土石灰質の土壌からか適度な果実味に綺麗な冷涼感のあるワインが産まれる産地です。
「Laureano Serres/ラウレアーノ・セレス」
葡萄栽培農家に産まれたラウレアーノは電子工学を学びコンピューターの仕事をしながらワインの醸造をしていました。
自身の思うナチュラルワインを造る為に1999年から本格的にワインを造りはじめます。
実際会って感じた事は、めちゃくちゃエネルギッシュな人！
ニコニコしながら冗談ばかり話すラウレアーノは本当にお茶目で、初めての僕にも親戚のおっちゃんの様に語りかけてくれました。
彼の醸すワインは、エネルギーに満ちていながらピュアで綺麗。飲み疲れのしない液体だなぁといつも感じています。
品種は白葡萄はマカベオ、ガルナッチャブランカ、ヴィオニエ。黒葡萄はカリニェナ、ガルナッチャ、テンプラニージョ。
ボデガはガレージの様な小さな空間に、イノックスタンクとティナハとほんの少しの木樽しかありません。
今回は瓶詰めの済んでいるワインを10種類ほどテイスティングさせていただきました。
どれも、パワーを感じる本当に素晴らしいワインばかりです。
昨年から醸造学校に通っている娘のアリシアもラウレアーノを手伝っています。
父親のラウレアーノは超感覚派に対して、それを見てきたアリシアはロジカルな目線でワインと向き合ってます。
今まで成分検査も細かくしてなかったけど、私はしっかりやりたいと言ってました。笑
彼女も醸造に参加する事によってMendallのワインは今後、ラウレアーノのエネルギッシュさとアリシアの繊細さが加わりエレガントで暖かいワインになっていくのかもしれません。めちゃくちゃ楽しみですね！
今やカタルーニャの若い醸造家達は彼の事を先生や、レジェンドと呼びます。
若い醸造家を助け、経験と知識を惜しみなく教え、信頼と尊敬を集めている彼。偉大な醸造家なのに偉そうな感じをいっさい出さないラウレアーノの人柄が僕は大好きです。
何処かで彼らのワインを見つけたらの是非飲んでみてください。身体に染みて、心に響くワインを体験できると思います。
ラウレアーノの面白エピソードがまだ幾つかあるのでエスタシオンに聞きに来てくださいね。
「estación エスタシオン」オーナーシェフ。神楽坂の人気スパニッシュ「エルプルポ」を経て2015年にモダンスパニッシュとロゼワインをコンセプトに「エスタシオン」をOpen。数年前から年に一回、スペイン地方の郷土料理を学ぶ旅を続けている。特にガリシアが好き。ソムリエの資格も所持し、ワインにも精通。
「estación エスタシオン」オーナーシェフ。神楽坂の人気スパニッシュ「エルプルポ」を経て2015年にモダンスパニッシュとロゼワインをコンセプトに「エスタシオン」をOpen。数年前から年に一回、スペイン地方の郷土料理を学ぶ旅を続けている。特にガリシアが好き。ソムリエの資格も所持し、ワインにも精通。
ライター
- 岩瀬 大二「酒で旅するスペイン」
- 加瀬 まなみ「めぐすた☆1分レシピ」
- 金子シュウイチ「no spanish wine no life」
- 栗原 靖武「パエリアシェフのスペイン料理いろいろ」
- 常田 諭史「el puente 〜 スペインの語り部」
- 新倉 孝之輔「自分探し料理人のスペイン紀行」
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