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Something Special ~おいしいのその先に~

納堂友幸「情熱のアンダルシアワインde乾杯!」
アンダルシアの世界遺産で造られる「セルベサ」のお話

アンダルシアの世界遺産で造られる「セルベサ」のお話
納堂友幸

納堂友幸

スペインバルの店長として約15年勤め、2021年よりアンダルシア州政府公認の「初代アンダルシアワイン・アンバサダー」に就任。ソムリエ、公式ベネンシアドール、日本ワイン検定1級を持つ。スペイン業界の赤い彗星。

¡Hola!情熱スパニッシュ!西荻窪アピエの納堂です!

さて、今回は、ワインではなくて、夏ということもありアンダルシアのビールをご紹介したいと思います!

スペインのビールは、ローカル色が強く、地元で造られたビールを基本飲むので、北のガリシア州なら『エストレージャ・ガリシア』、バルセロナでは、『エストレージャ・ダム』、マドリードは、『マオウ』という感じで、今回取り上げるアンダルシア州のビールはというと、『アルハンブラ』というブランドのビールです!

『アルハンブラ』という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、アンダルシア州のグラナダ県にある、昔しスペインがイスラムに支配されていた時に作られたアルハンブラ宮殿で造られているのが、この『アルハンブラ・ビール』なんです!このアルハンブラ宮殿は、世界遺産に登録されており、そこで造られるビールということで、世界的にも珍しいビールなんです!

『アルハンブラ・ ビール』は、ラガータイプで、味わいの特徴は、じっくり丁寧に発酵させて造られたことにより深みと旨味がありながら、幅広くタパスに合わせることのできるバランス良く飽きの来ない味わいが魅力です!

当店、アピエのタパスには、アンダルシア州の名物タパスの『山形豚の串焼きピンチョ・モルーノ』や

『アンダルシア風エビのかき揚げ トルティージャ・デ・カマロン』もありますので、是非、一度お試し下さいませ!

最後に、ちょっと余談ですが、スペインでは、ビールのことを『Cerveza(セルベサ)』と言います。

英語ならBeer(ビア)、フランス語ならBière(ビエール)、イタリア語ならBirra(ビッラ)、ドイツ語もBier(ビーア)と、似ているのに、スペイン語だけは、『セルベサ』って、全然違うのなんで?って思いますよね?

ヨーロッパでは、もともと「ビール」とうい言葉ができる前に、「ビール」のような麦を原料にホップを使わずに発酵させて作ったお酒を、ケルト語由来で『セルビシア』と呼んでいたらしいのですが、その後、ドイツが、麦芽とホップを使って造ったお酒を「ビーア」と呼ぶようになり、それが、ヨーロッパ中に広まったらしいです。

スペインでは、なぜか、ビーア的な言葉は広まらずに、今でも、昔の名前を使っているのです。

それだけ、スペインのビール造りは古い歴史があるという証拠なのかもしれません。

ちなみに、ビールを発酵させる酵母菌の名前は、「サッカロミセス・セルビシエ」と言って、「セルベサ」に通じる名前が、今でも残ってます。

話がだいぶ逸れましたが、、、(^^;

それでは、ぜひぜひ、アンダルシアのセルベサにシェリーを飲んで、アンダルシアのような暑い夏を乗り切りましょう!Salud!

納堂友幸

納堂友幸

スペインバルの店長として約15年勤め、2021年よりアンダルシア州政府公認の「初代アンダルシアワイン・アンバサダー」に就任。ソムリエ、公式ベネンシアドール、日本ワイン検定1級を持つ。スペイン業界の赤い彗星。

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