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Something Special ~おいしいのその先に~

新倉孝之輔「自分探し料理人のスペイン紀行」
パエリア発祥の地、バレンシアのお話し

パエリア発祥の地、バレンシアのお話し
新倉孝之輔

新倉孝之輔

南スペイン料理とDeli(デリ)「エルチリンギート」 オーナーシェフ。南スペインを中心に定期的に渡西し、スペインを探求。

  • el chiringuito(エルチリンギート) Facebookページ

みなさま。こんばんは! エル チリンギート代表の新倉です。
今回は、パエリア(パエージャ)発祥の街、バレンシア地方のお話しをさせて頂きたいと思います。

僕の経験上、皆さんにパエリアのイメージをお聞きすると魚介類が沢山乗った具沢山な物を想像される方が多いと思うのですが、実は、パエリアの発祥は、うさぎ肉・鶏肉・モロッコインゲン・ガラフォン(白インゲン豆)が入ったお肉のパエリアなんです。おどろきですよね‼ 

バレンシアの街から少し南下した、エル パルマールと言う村があり、そこがパエリア発祥の地とされています。
田園地帯になっており、良質のスペイン米の産地でもありますね。また、アルブフェラと言う自然公園があり、湖を遊覧ボートで周遊するサービスは自然を満喫できて、癒されます♡ 
追加情報になりますが、パエリアは、屋外で直火を使って作るバーベキュー的なお料理なんです。その土地ですぐに手に入る食材で作ったのが起源と言われています。うさぎ肉がすぐ手に入ったと言うのは、お国柄でしょうか。

エル チリンギートでもバレンシア風パエリア(発祥のパエリア)をお出ししているんですが、うさぎのお肉は、初めての方や少し敬遠される方もいらっしゃるのですが、それが食べたいとおっしゃって下さるお客様もいて、人気のパエリアです。また、パエリアと言うのは、もともと取っ手付きの鍋の事を意味していて(みなさんが想像している鍋です)、お店では、取っ手付きの鍋(フライパン)で炊いた物だけをパエリアと呼んでいまして、ちょっとしたこだわりを大切にしています(笑)。

薪火で炊くパエリア

エル パルマール村では、色々なレストランやアロセリア(米料理専門店)があるのですが、薪の火を使ってパエリアを作っている所も少なくなっているみたいです。薪火だと香ばしさが付いて、ガス火とは違った美味しさが楽しめるので一度は、体験してみるのも良いかと思います。

『Restaurant El Graner』や『Restaurant El Sequer de Tonica』は、薪火でパエリアを炊いている数少ないレストランだったと記憶しています。(ずいぶんと前の話なので行かれる方は、要確認ですが…)
『Restaurant Pasqualet』は、ご兄弟でやっているアットホームなお店で色々とお話しなども聞けて、スペインのクリスマスに食べる「ロスコン デ レイジェス」もサービスしてくれた、おもてなしのお店です♪

日本でも薪火で炊いたパエリアを食べられるお店があります。同じコラムニストの栗原靖武さんのお店『エル トラゴン』さんです。薪火で炊いたパエリアは、香ばしくひと味違いって美味しいです。以前お話しを聞いた所、薪を使う量が多くて、悩みだとおっしゃっていました。確かに、熱源が薪だとすごい量使いそうですよね💦 

また、パエリアなどお米料理には、ロゼのワインが合うと言うのをバレンシアで体験したこともあり(現地でも種類や数が豊富でオススメもしてくれるので)、同じコラムニストである『エスタシオン』の野堀貴則さんのロゼワインの提案にも注目しております。

バレンシアの市内ですと『Casa Montana』が特に印象に残っています。お店のロゴ入りマグカップを購入したくらいなので(笑)。良質の素材をシンプルに調理する形の料理が多いのですが、ひとひねりあるプレゼンテーションで、美味しく、トラディショナルな雰囲気も素敵でした。

名前は忘れてしまったのですが、ふらっと入ったバルで東洋人の僕たちに食後酒をサービスして頂いた事もあり、バレンシアの人は、温かいな~と思いました。夜の街灯の明かりもマラガに似た街灯の光で好きな街の1つですね。

バレンシアから少し、電車で南下した街クジェーラと言う街では、『Restaurante Casa Salvador』と言う、数々のパエリア大会の審査員を務めてきた方のレストランで、お米料理の著書も発売されている有名なシェフで著書も購入させて頂きました♪ テラスが素敵なレストランで、鳥のさえずりも聞こえてきて癒される贅沢な時間を堪能できます。 

まだまだ気になるレストランは多々ありますが、デニアにあるミシュラン3つ星レストラン『Quique Dacosta』は、昔から3つ星を守り続けているレストランでぜひ行って見たいレストランの1つです。

バレンシアと言えば、中央市場が大きくて素晴らしいのですが、素材もバレンシア独特の素材が売られていて楽しいです。「Clochinas」という小さいムール貝があるのですが、濃厚な味わいで美味しいですね。あとは、うなぎ! 「All i Pebre」と言うバレンシアの郷土料理があり、うなぎとジャガイモをパプリカで煮込んだ煮込み料理を食べた時は、ブツ切りのうなぎは、インパクト大でした。詳しいお話しは、また、違う機会にお話ししますね

まだまだ、未開の部分も多いバレンシア、もっと掘り下げていきたいと思っています。
次回は、また違った地方をご紹介したいと思いますので、お楽しみに♪

南スペイン料理とデリ「エルチリンギート el chiringuito」店舗情報

南スペイン料理とデリ「エルチリンギート el chiringuito」
住所 〒162-0844
東京都新宿区市谷八幡町12-1
ガーデンテラス市谷八幡1F
アクセス JR市ヶ谷駅より徒歩3分
東京メトロ有楽町線・南北線 市ヶ谷駅 7番出口徒歩1分
URL https://www.facebook.com/elchiringuito.japan/
新倉孝之輔

新倉孝之輔

南スペイン料理とDeli(デリ)「エルチリンギート」 オーナーシェフ。南スペインを中心に定期的に渡西し、スペインを探求。

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