新倉孝之輔「自分探し料理人のスペイン紀行」
南スペインの街「ヘレス デ ラ フロンテーラ」のお話 その2
みなさま、こんにちは! エルチリンギートの新倉です。
今回は、南スペイン・アンダルシアの街「ヘレス デ ラ フロンテーラ」のお話、その2をさせて頂こうかと思います。
そもそもシェリー酒とは!?
アンダルシア地方、「ヘレス デ ラ フロンテーラ」「サンルーカル デ バラメーダ」「エルプエルト デ サンタマリア」の三角地帯で造られる世界3大酒精強化ワインです。
紀元前1100年頃フェニキア人がブドウ栽培を始め、ワインを造り出していたと考えられています。
711年からのアラブの支配による禁酒の時代も干しブドウの栽培や医療用アルコールの生産を口実にワイン造りが維持されました。
1264年にスペイン国王アルフォンソ10世レコンキスタ(キリスト教国土回復運動)後、ヘレスを奪還し、ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ(国境のヘレス)と呼ばれるようになりました。
王室は、社会的栄誉や貢献度合いに応じて、土地を分け与えており、その土地は、ブドウ又は、穀物の栽培を義務付け、国王軍の最重要人物「フェルナン・イバニェス・パロミノ」の名をとって、シェリー酒の製造に欠かせないブドウ品種「パロミノ」がブドウ品種の名前となりました。
大航海時代には、マゼランが船にシェリー酒を積んで世界一周を果たしたり、歴史にも大きく関わりのあるお酒です。
18世紀には、ギルドと呼ばれる組合により、様々な制約(熟成の禁止など)が課せられていましたが、訴訟によりギルドの廃止に伴い、18世紀後半、現在のソレラ・クリアデラのシステムが姿を表しました、
ソレラ・クリアデラのシステムとは、写真のように、樽を3段に積み上げ、一番下の樽からシェリーをボトリングし、2段目の樽から減った分を補充、その2段目の減った分を3段目から補充し、一番若いワインを3段目に補充するという独特なシステムです。
19世紀になると多くのイギリス人、アイルランド人、フランス人の商人達によって、広まっていきました。 1933年に原産地呼称統制委員会が、生まれ今日に至っています。
3000年以上の間、そのアイデンティティを形成したスペインの誇る素晴らしいワインだと思います。
毎年11月には、「インターナショナル シェリーウィーク」が開催され、世界中で様々なイベントが開催されています。
ちなみに、エルチリンギートでは、南スペイン、ハブーゴ産のイベリコベジョータとアモンティリャードのセットを特別価格でご用意致しました。
この歴史あるスペインのお酒「シェリー酒」をもっと、楽しんでもらえると嬉しいですね。
今回は、歴史のお話になってしまいましたが…
歴史を知るのも重要な事だと思いますので、お付き合い頂き、ありがとうございましたm(__)m
次回は、また街のお話をできたらと思っておりますので、宜しくお願い致します。
南スペイン料理とデリ「エル チリンギート el chiringuito」店舗情報
住所 | 〒162-0844 東京都新宿区市谷八幡町12-1 ガーデンテラス市谷八幡1F |
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アクセス | JR市ヶ谷駅より徒歩3分 東京メトロ有楽町線・南北線 市ヶ谷駅 7番出口徒歩1分 |
URL | https://www.facebook.com/elchiringuito.japan/ |