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Something Special ~おいしいのその先に~

常田諭史「el puente 〜 スペインの語り部」
感じるバレンシア

感じるバレンシア
常田諭史

常田諭史

TOMATE代表 SpanishWineExclusivesワインの輸入販売、スペインワイン講師。グランジャポン セールスマネージャー。

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Hola!! グランジャポンスペインツアー案内人の常田諭史です。スペインの温かい人々と、多様な食文化、そして各地で飲まれるワインの美味しさに惚れ、スペインワイン一筋。バレンシアに1年数ヶ月暮らしていたことがあり、地中海の気候と恵に魅了された一人です。今回はマドリッドに到着してから、東に向かった地中海沿いバレンシアの魅力の一部をご紹介します。

成田空港から飛行機で向かうと、スペインマドリッドに到着するまでおよそ15〜18時間。マドリードはスペイン一国の首都。バルセロナと並んでスペイン最大都市とされ、その規模と重要性において類似する点がありながらも、個性、様相共にまったく異なる表情を持っています。マドリードはバルセロナに比べると、より都会的、ビジネス的な雰囲気でしょうか。バルセロナの方がビーチのリゾート感も含め、観光地的印象はやや強い様に感じます。

マドリードからバレンア間は約300kmありますが、AVE(高速鉄道)に乗って快適に約2時間で移動が可能です。バレンシアは地中海性沿岸に位置し、年間を通して温暖で、太陽の光溢れる地域です。そこは北スペインの雨があり緑多い景色とは明らかに違った風景が広がっております。印象的なのはオリーブ畑、アーモンド畑、そして有名なバレンシアオレンジ畑だらけです。バレンシアの人を3つの言葉で表現したこんな言葉があります。「バレンシアは“光と花と愛”の土地である」。バレンシアの友人に真面目な顔でそう言われて、日本語で「ふーん。。」とだけ返事をしたのを覚えています笑。一年中比較的温暖で晴れの日が多い地中海性気候のバレンシアは、海あり、太陽と肥沃な土壌からの恵溢れた、とても過ごしやすい地域です。バレンシアはイスラム勢力下にあった時代、アラブの灌漑技術が導入されて、ウエルタと呼ばれる見事な果樹園が広がりました。恩恵は現在にも受け継がれ、有名なバレンシアオレンジをはじめ、レモンやモモなど豊富な果樹園があります。街中を歩くと、オレンジの樹が街路樹として植えられているのをよく見かけます。白いアサハールという名のオレンジの花が咲く季節には、町中芳しい香りに満たされます。野菜もおいしいと有名で市場に行くと色とりどり鮮やかな野菜と果実が大量に並び、圧巻の光景です。中でも、バレンシア市内にある中央市場は100年以上の歴史を持つ、光に満ち溢れた素晴らしい市場。バレンシア中の新鮮な食材が集まり、最高級の各種特産物に出会えます。人気の観光スポットでもあります。

また忘れてはならないのが、バレンシアと言ったら何と言ってもパエージャですね!スペインパエージャ発祥の地はここバレンシアにあるアルブフェラ湖周辺。ここはスペインきっての米どころで、日本の様な広大な水田風景が見られます。稲作文化がこの地に伝わったのは、7世紀ごろアラブ人によって伝えられたとされています。その後、農家が水田の周りで採れる食材を使って、外で一つの鍋でできる食事としてパエージャが生まれたのです。バレンシアパエージャの伝統的メニューは、鶏、うさぎ、モロッコいんげん、ガラフォン豆、トマト(かたつむりやアーティチョークが入ることも)を使ったものです。その後数多くのバリエーションが生まれ、スペイン中で食べられる様になりました。

バレンシアパエージャについての栗原靖武さんのコラムもぜひご覧ください!:

「地中海式ダイエット」という言葉を聞いたことはありますでしょうか?オリーブオイル、豆類、果物や野菜、魚介類、穀物を中心に摂る食生活です。純粋な料理の域を超え、ユネスコの無形文化財に登録されております。バレンシアの食は地中海の健康食のイメージそのものですね。

バレンシアのワインについては、かつては赤、白、ロゼのバルクワインの大量輸出地域でしたので、評価はあまり高くはありませんでした。しかし近年は、栽培や醸造技術の向上、在来種への関心の高まりから、活気が付いています。その一例にDOウティエル・レケーナがあります。バレンシアの西、内陸に入った海抜600〜900mの標高が比較的高い産地です。この地域のみで栽培されてきた黒葡萄ボバル種は、房・粒ともに大きく、糖度ものり易くアルコール度数も高くなるので、収量が優先のバルクワインにうってつけの品種でした。近年は収量制限と適した栽培法から、高品質な凝縮感がある濃厚な赤も造られるようになりました。また、昔からロゼワインの生産量も多く、この地域では普段飲み用として多く消費されます。レケーナはスペインの中でも数少ないロゼワインを飲むことが生活に根差している地域の一つです。日本でバレンシアのワインに出会うことは少ないかもしれませんが、是非見つけたら試してみていただきたいです!おすすめはこのウティエル・レケナのボバル種の赤やロゼワインです!!それらとバレンシアパエージャの組み合わせは最高です!!

地中海バレンシアの旅、お楽しみいただけましたでしょうか?
それでは次回もお楽しみに〜
¡Hasta la proxima!

最後に、スペインを身近に感じる「ワインで繋がる」日本とスペインのスペシャル映像をシェアさせていただきます!バレンシアではなくリオハが舞台ではありますが、きっとスペインワインが飲みたくなることでしょう!コラムライター金子さん、野堀さん、ビクトルさんも登場します:

常田諭史

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TOMATE代表 SpanishWineExclusivesワインの輸入販売、スペインワイン講師。グランジャポン セールスマネージャー。

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