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Something Special ~おいしいのその先に~

常田諭史「el puente 〜 スペインの語り部」
伊豆大島で感じるスペイン

伊豆大島で感じるスペイン
常田諭史

常田諭史

TOMATE代表 SpanishWineExclusivesワインの輸入販売、スペインワイン講師。グランジャポン セールスマネージャー。

  • おすすめのリオハワインを取りそろえる常田酒店
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¡Hola!スペインの温かい人々と、多様な食文化、そして各地で飲まれるワインの美味しさに惚れ、スペインワイン一筋。常に“最高の乾杯“を求めて生きている常田諭史です。特に大好きなワインは、美しくどんな時も無理なく寄り添ってくれることの多いロゼ!今回は飲むシチュエーションをリアルな体験とともにご紹介。私の第二の故郷である伊豆大島でのスペインワインの楽しみ方をご紹介させていただきます。

伊豆大島は東京から120km南に位置する伊豆諸島最大の島です。そこは黒潮の影響により一年を通じて温暖な気候に恵まれ、島の中央にそびえる御神火こと三原山を中心とした火山島。人口は約7300人(2021年現在)。ゴジラの生まれた場所、椿、くさやの産地として知られております。島の南端には、火山湖が海とつながって出来た港湾「波浮港」があります。ここは、かつて風待ちの港として遠洋漁業の中継地地点として栄え、今も大正期の建物や雰囲気が残っています。この場所に移り住んだ私の祖先は昭和元年から常田酒店という酒屋を経営し、船や旅で押しかける人たち向けにお酒や氷を売っておりました。
現在はお店だった建物だけが残り、毎年家族の誰かはそこに帰り、大島時間を過ごしてます。
波浮港は今でもまるでスペインの田舎町のような雰囲気が感じられます。時間がゆっくり流れている様で、港の海の水がポチャポチャ静かにいつも聞こえます。

その大島でスペインワインをどのシチュエーションで、何と味わったら“最高”か、2つの瞬間(実は、楽しく過ごすうちに偶然出会った瞬間)でしたが、それをシェアさせていただきます。

1つ目は波浮港で釣った魚の塩焼きとマンサニージャでの組み合わせ。
波浮港では様々な魚が釣れます。食べられる魚もいれば食べられない魚まで。小アジ、真アジ、カンパチ、メジナ、カサゴ、ボラ、黒穴子、つのだし、フグ、ベラ、、、時と運によりますが何でも釣れます。あの日釣り上げた食べられる魚は、小さいカンパチ5尾とメジナが10尾ぐらいでした。カンパチは刺身に。そしてメジナは開いて丸ごと塩焼きに。そのメジナとのお酒の組み合わせが“最高”だったのです。

合わせたマンサニージャは、スペイン南部のアンダルシア地方で作られるシェリーの中でも一番ライトでドライなタイプ。海辺の町サンルーカル・デ・バラメダで熟成されることからか、海の塩味をほのかに感じるのが特徴です。現地でも魚介をシンプルな調理法で食べることが多く、そのどれにもマンサニージャがよく合います。小魚のフリット、エビ、貝、カニなどと一緒に楽しまれています。他にもバル文化発祥のアンダルシアでの名物、オリーブの実、ガスパチョ(パン、オリーブオイル、ニンニク、野菜の冷製スープ)、生ハム(ハブーゴ、トレベレスと有名生産地あり)等とも高相性です。

その場所で釣った魚を、国は違えど似た様な環境で作られたワインとの組み合わせ。
海を前にして、海風の香りを感じながら、香ばしくグリルした魚、そして海の塩味を感じるマンサニージャをくいっと口に運ぶ。「海は繋がっているんだな」の感想。その時の全てが“海”を共通点に同じテンションで混じり合い、少し夕暮れがかった空の下、“最高”がそこにありました。

飲みたくなった方は是非こちらの厳選シェリースターター3本セットを:

二つ目はロゼワインを海の上で。自然を感じながらワインだけで楽しみます。やわらかい空の青さ、雲の動きで入れ替わり差し込む太陽、深い海の青さと波の色、自分の体や心の中まで通り抜けて浄化してくれているような海風。そんな中で、どこか優しくまた鮮烈に映えるロゼワインの色と真っ直ぐなおいしさ。おつまみも、言葉もいらない瞬間です。

前コラムでも紹介したテロワールズ・オブ・スペイン・ナバーラ・ガルナッチャ・ロサードをチョイス!豊かな果実味とボリューム感ありながらしっかりとしたバランスの取れた酸味、まとまりのある味わいが心地よいワインです。クーラーでしっかり冷やして頂きました。

今回は私の経験での伊豆大島波浮港でのスペインワインの楽しみ方をご紹介しましたが、このイメージからこれらのワインの楽しみ方でたくさん応用ができると思います。一つ目のマリアージュの様に、シェリーのマンサニージャは海沿いの街で飲まれているだけあり、どんな魚介料理にも万能に対応してくれます。日本は海に囲まれ、魚介類の食べ方や楽しみ方は世界一といっても過言じゃありません。皆様それぞれお好みがあるかと思います。自分なりの魚介の食べ方にマンサニージャを一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか?
二つ目は、ワインを“どこで”どんな風に飲むとおいしいかでしたね。これに“誰と”が加わると更に“最高”に近づけると思います。今回は海の上、太陽の下というシチュエーションに、見た目にも映え、単体でも美味しく飲めるロゼワインをチョイスしました。皆様も自分の好きな場所に、好きな天気の時に、好きなワインでそのシチュエーションを肴に、余計なことを考えずに、この夏楽しんでみてはいかがでしょうか?

常田諭史についての紹介映像、山谷ともやさんによるwill:

また、SWEは定期的にオンラインでスペインワイン旅行も実施しています。ご紹介映像はこちらより:

スペインワインとともに楽しむ私の経験した夏を、一緒に感じていただけましたでしょうか?
何かワクワクのヒントになれば幸いです。
それでは次回もお楽しみに〜 
¡Hasta la proxima!

常田諭史

常田諭史

TOMATE代表 SpanishWineExclusivesワインの輸入販売、スペインワイン講師。グランジャポン セールスマネージャー。

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