常田諭史「el puente 〜 スペインの語り部」
感じるワインの歴史と文化 ボータ&ポロン編
Hola!! 常田諭史です。
リオハ好きな私。スペインワインに魅了され続けている日々を送っています。笑
そして、ボータ・デ・ビノのアンバサダーだと思っているほどの愛用者であり、ポロンも大好きです!
これらはスペインワインの歴史に欠かせない、大切な酒器です。今回はその魅力に迫ります。
ボータ・デ・ビノ (Bota de Vino)
ボータ・デ・ビノは、スペインで伝統的に使われてきた革製のワイン袋です。ヤギや羊の皮で作られ、内側には液体が漏れないよう、天然の樹脂やワックスが塗られるなどの工夫が施されています。最近では、衛生面に配慮し、防水性の高いビニールのような素材が内側に使われることもあります。その歴史はローマ時代にまで遡り、中世以降に現在の形状へと発展しました。
このワイン袋は軽くて丈夫で、特に農民や旅人にとって欠かせない存在でした。飲み口から直接ワインを注ぎ込むダイナミックな飲み方は、グラスがなくても気軽に飲めることから移動の多い人々の生活にぴったりです。また、ボータ・デ・ビノはワイン以外の飲み物にも使用可能で、スペインでは今でも多くのシーンで活躍しています。畑仕事や巡礼の道での使用はもちろんのこと、闘牛やサッカー観戦、さらにはアウトドアでの活動にも欠かせません。マイボータとして長く使用でき、スペイン各地で愛用され続けているのも納得です。
さらに、毎年6月29日にリオハ州アーロ(Haro)で開催される「サン・ペドロ祭(San Pedro)」の「ラ・バタジャ・デル・ビーノ(La Batalla del Vino /英語だとワインバトル)」では、ボータ・デ・ビノが重要な役割を果たします。この祭りでは、参加者がワインを掛け合い、真っ赤に染まる光景が広がります。この歴史的な祭りでも、ボタが欠かせないアイテムとなっています。
ポロン (Porrón)
ポロンはスペイン・カタルーニャ地方発祥のガラス製ワイン容器です。その特徴的な形状は、細長い注ぎ口と丸みを帯びた胴体から成り、どこか愛嬌があります。この器具の歴史は中世に遡り、家庭や祝宴の場で広く使われてきました。
ポロンの飲み方は実にユニークです。注ぎ口を口元から少し離してワインを流し込むという、スペインらしい遊び心のあるスタイル。これが「共有」の象徴とされ、飲む人々の友情や親密さを深める道具として愛されています。また、ガラス製のため中身が見える美しさも、楽しみを倍増させまね!
ボータとポロン、それぞれの魅力
ボータ・デ・ビノとポロンは、どちらもスペイン文化を象徴する存在です。
ボタはその実用性で、旅やアウトドア、日々の労働の場に寄り添い、人々の生活を支えてきました。片手で持ち運べる軽さや耐久性は、移動の多い人々にとって欠かせない相棒です。
一方でポロンは祝宴や社交の場を彩るアイテムとして、多くの人々の絆を強めてきました。それぞれが持つ異なる役割は、スペインの情熱と人々の“つながり”を表現しています。
「vino y vida」
「あざみ野 sopa i vida」では、毎週金曜日の夜に「vino y vida」というスペインバルイベントを開催しています!テーマはリオハのバル!後半盛り上がってきた頃を見計らって、ボータやポロンを使ってワインを振る舞います!!実際にボータやポロンを体験し楽しんでいただくことができますので、ぜひそれも楽しみにお越しください!伝統的な酒器で飲むワインは、格別な味わいとともに文化の深みを感じさせてくれるはずです。
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ボータ紹介映像:
https://youtu.be/hOd2wCIGdmQ?si=C9PZL-VgYfnNKAyr
スペインの歴史ある酒器、ボタ・デ・ビノとポロンを通じて、ワイン文化をもっと身近に感じてみませんか?次回のコラムでも、スペインワインの魅力をたっぷりお届けします!
¡Hasta la próxima!
カテゴリ:常田諭史
タグ:sopa i vida, vino y vida, ポロン, Bota de Vino, Porrón, San Pedro, La Batalla del Vino, ボータ