最高の乾杯のために

常田諭史「el puente 〜スペインの語り部」
最高の乾杯のために

常田諭史

TOMATE代表 SpanishWineExclusivesワインの輸入販売、スペインワイン講師。グランジャポンセールスマネージャー。

Hola! 常田諭史です。
今回のコラムでは、「最高の乾杯」についてお話ししましょう。

私の仕事の目的は、一言でいうならば、「最高の乾杯のために」ということに尽きます。

皆さんは最近、最高の乾杯をされましたか？その言葉を耳にすると、どんな瞬間が思い浮かびますか？誰の顔を思い出すでしょうか？おそらく、あなたにとって大切な人の顔だと思います。

では、どのような時に「最高の乾杯」をすることがあるでしょうか？

例えば、仕事で大きな成果を上げた後、仲間と祝いの乾杯をする時。旅行先で地元の料理と地酒を楽しむ時。クリスマスや家族、恋人の記念日を祝う時。または、一人で遠くの誰かを想いながらグラスを傾ける時などです。そして最近では、オンラインで誰かと一緒に飲みながら乾杯をすることもあるでしょう。

下の写真は同じくコラムライターの岩瀬大二さん、栗原靖武さん、ビールおじさん、三浦ユークさんと、先日男5人で伊豆大島を旅した時の写真の一部です。最高でしたね！笑

乾杯は単なる儀式ではありません。特別な瞬間を大切な人たちと分かち合う行為です。先ほど挙げた様なさまざまなシーンで乾杯をします。その瞬間に心を込めることで、普通の時間が「生命が輝く時間」へと変わります。

日本では「乾杯」と言いますが、世界にはさまざまな乾杯の言葉が存在します。

イギリスでは「Cheers!」、ドイツでは「Prost!」、フランスでは「Santé!」、イタリアでは「Cin cin!」と言います。スペインでは「Salud!」と言い、これは健康への感謝と願いが込められています。これらの言葉はそれぞれ異なりますが、その背後にある意味は共通しています。それは、健康と幸福、そして感謝の気持ちを分かち合うということです。だからこそ、その対象となる「人」がいてこそ、乾杯は成立するのです。

乾杯の起源には興味深い歴史があります。元々、乾杯は自分が毒を盛られて殺されてしまうことを防ぐため、友情の証として、自分の飲み物を相手の飲み物とぶつけて、液体を少し混ぜる様にしていたことから始まったと言われています。

また現代のヨーロッパでは、相手の目を見て乾杯することが礼儀とされています。例えばフランスでは、相手の目を見ずに乾杯すると、7年間の性生活が充実しないという迷信があります。

日本では「目下の人がグラスを低くする」という習慣がありますが、これが原因で相手の目を見ないことが多いと言われています。また、グラスを強くぶつけて割れないようにするため、ついグラスに目を向けがちです。

しかし、やはり相手の目を見て乾杯をすることが、「最高の乾杯」への近道だと思います。それによってお互いの心が通じ合うからです。

2023年、私たちはあざみ野のヴィノイヴィダやプレミアムフライデーで数々の最高の乾杯をしました。思い返すと、いらしてくださった皆さんの笑顔が浮かびます。

さて、2024年1月から3月にかけての「vino y vida」のテーマは
「カスティーリャ・イ・レオンとラ・マンチャ」です。

これらスペイン中央部の地域は、夏は暑く冬は寒いなど、大陸性気候の特徴を強く受ける厳しい環境です。昼夜の温度差も大きいため、地元で生まれた郷土料理はしっかりとした味わいが特徴です。そのような料理にぴったりの、飲みごたえのあるワインも多く生産されています。中央部の地元のバル文化を体験できるお店で、皆様をお待ちしております。

日程や詳細は、以下のオフィシャルLINEアカウントや「sopa i vida」のインスタグラムから確認できます。
オフィシャルLINEアカウント： https://lin.ee/DYv8BWO
sopa i vidaインスタグラム：https://instagram.com/sopa_i_vida
一緒に「最高の乾杯」をしたい方は、ぜひ足を運んでください。