野堀貴則「いつの季節もロゼワイン日和」
ロゼワインの季節到来
「estación エスタシオン」オーナーシェフ。神楽坂の人気スパニッシュ「エルプルポ」を経て2015年にモダンスパニッシュとロゼワインをコンセプトに「エスタシオン」をOpen。数年前から年に一回、スペイン地方の郷土料理を学ぶ旅を続けている。特にガリシアが好き。ソムリエの資格も所持し、ワインにも精通。
神楽坂エスタシオンの野堀です。
今日は久しぶりのロゼワインについてお話ししたいと思います。
ご存知の通り筋金入りのロゼ好きな僕にとって、ロゼワインは季節問わず春夏秋冬飲みたいですが、世界を見るとロゼワインは夏の印象の様です。
なぜか、日本だとロゼワイン=春。
春になると、桜のシーズンに花見と一緒になんて、フレーズがワインショップやスーパーに…
日本人のロゼワインのイメージはまだまだ春ですね。
それと、ロゼワイン=甘いも。
どうして、こんかイメージになるのかが謎ですが確かにイタリアンの甘い赤発泡ワインのランブルスコやロゼダンジュウ、カリフォルニアのジンファンデルが以前流行りましたし、一昔前の日本ワインは甘いのが多かった。明治以降葡萄酒といえば赤玉ポートや加糖した日本人に口に合わせた少し甘いワインが多かったですね。
でも、これってほんと全体でみると一部のワインカテゴリーだし、圧倒的にドライなロゼワインの方が多いです。
今、世界中でのロゼワインブームのスタンダードは辛口です。
フランスプロヴァンスからスペインカタルーニャにかけての地中海側のエリアではキリッと冷やしたロゼワインを夏に飲むのが定番ですし、ほんと気持ちいい!
魚介類との相性も抜群にいいですね。
以前、このコラムにも書きましたが、ロゼワインもブドウ品質、醸造方法により、色合いの淡いサーモンピンクのライトなタイプから、セニエの少し濃いタイプ、アッサンブラージュしたタイプ、長期熟睡を目指したしっかりしたタイプと沢山のバリエーションがあります。
料理も、冷菜、魚介、お肉、お米、パスタ、お好み焼きなど、タイプに合わせてマリアージュしてみると、もっとロゼワインの魅力に気付くと思います。
「甘い」「低品質」「桜のワイン」といったロゼワインへの誤解がまだある日本ですが、その誤解が解けて、街中でロゼワインを楽しむ姿が見られる日はもうそこまできています、乗り遅れないようにどんどんロゼワイン飲みましょう!
今年の夏は暑い。
こんな時はキリリと冷したロゼワインを片手に食事してみてほしいですね。
「estación エスタシオン」オーナーシェフ。神楽坂の人気スパニッシュ「エルプルポ」を経て2015年にモダンスパニッシュとロゼワインをコンセプトに「エスタシオン」をOpen。数年前から年に一回、スペイン地方の郷土料理を学ぶ旅を続けている。特にガリシアが好き。ソムリエの資格も所持し、ワインにも精通。