永田枝理子「北スペイン探検隊!」
Empanada エンパナーダ
こんにちは!北スペイン料理研究家のErikoです。
「Empanada(エンパナーダ)」
という名前のお料理を知っていますか?
「エンパナーダ」の名前は「パンの中に具を入れた」「パン生地で包んだ」の意味があります。
スペインのエンパナーダの歴史は諸説ありすぎてどれが正しい説かはまだ誰もわからないと言われています。
元々の起源は紀元前のペルシャ軍の携行食説が有力で、食事を衛生的に持ち運ぶための知恵からパン生地で具を包む形になったようですが、スペインで食べられるようになったのは7世紀ごろと言われています。
エンパナーダはスペイン各地でそれぞれのレシピがあり、その地域特有の具が包まれるのが特徴です。
エンパナーダのメッカとも言えるガリシア地方では、パン生地で作るもの、さっくりした軽めの生地のもの、とうもろこし粉で作るもの、焼くもの、揚げるもの、大きいもの小さいものと外側のバリエーションも多いですが、
中に包む具も、肉、魚、魚介など「骨以外なら包めないものはない」と言われ、例えばベルベレッチョ貝(ザル貝)などは貝殻ごと包むレシピもあったりします。(殻はもちろん、外して食べます!)
ガリシア地方で最も一般的なレシピは、小麦粉で作った生地+ツナ、ピーマン・トマト・玉ねぎを炒めたものを包んでオーブンで焼いたものになります。
皮は程よくサクッとして、中からジューシーな具が出てきます。
軽食としてはもちろん、白ワインのおつまみにもぴったりですし、ビールも進む最高のお料理です。
もしガリシア地方へ旅行に行ったら、パン屋さんに入ってみてください。さまざまな具のエンパナーダを見つけることができると思います。
そして、聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラに旅行に行ったら、
下記のバルのエンパナーダは必食です。
O Gato Negro
住所:Rúa da Raíña, s/n, 15702 Santiago de Compostela
サンティアゴ・デ・コンポステーラで現在も営業する最も古いバルで1922年に創業、旧市街に佇む「黒猫」の名前がついた昔ながらのバルでは、シンプルな店内で「コンポステーラのいつもの味」を楽しむことができます。
なかなかスペインには行かないな〜という方には、コラムリレーのメンバーでもある神楽坂「エスタシオン」さんが、薄い生地で上質な絶品エンパナーダを提供していますのでぜひ食べに行ってみてくださいね!
さて、私ごとですが、6月に久しぶりにスペインへ行ってきます。
ガリシア地方をメインに、郷土料理にたくさん出会ってこようと思います。
またこちらのコラムでシェアできるのを楽しみにしています!