加藤智保子「笑顔を呼ぶオリーブ」
オリーブの収穫はいつ?
オリーブオイルは一年中、いつでも手に入る、というイメージかと思いますが、オリーブの収穫期は秋です。
秋の収穫の後、2月〜3月は木の剪定などをして4月末頃からかわいい花が咲きます。

花の後にはぷっくりとした小さな実がついて、その実が大きくなってオリーブの実になっていきます。
9月末頃には収穫できるくらいの大きさになっています。
ここではほとんどの実が鮮やかな緑色です。

そこから天気や実の状態を見て収穫日を判断していきます。
スペインでは多くの生産者が10月中旬くらいから収穫を始めるかと思いますが、
これも標高や天候、搾油所などの周辺環境、さまざまな要素が絡んでくるのでざっくりと秋、といったところでしょうか。
搾油に一番良いとされるのは実がグリーンからピンク色に変化するくらいが良いと言われています。

この後、11月、12月になると木についた状態で熟して多くの実が真っ黒になっていきます。

DE OLiVAで輸入しているSupremo、Morellanaという製品は品種ごと、製品ごとに、グリーンからピンクになる一番良い時期を判断して短期間で高品質のエクストラバージンオリーブオイルを作り上げています。
1週間程度だけで収穫、生産しています。雨の日も収穫しません。
両社とも近年は一番最初の収穫にはフィルターをかけないオイルも生産するようになりました。いわゆるノベッロというものですね。
オイルの製造の最終段階でフィルターにかけて微細なチリやゴミを取り除くことでオイルを保存してく上での傷みは激減します。ですがフィルターにかけることはオリーブの持つ豊かな香りやふくよかさをも一部取り除いてしまいます。
本来のただ搾っただけの(分離しただけの)オイルは味わいが深く、ジュースのようなのでノンフィルターのオリーブオイルを求められる方も増え、認知度が上がっていると思います。
オイルは日本では12月くらいに入ってきますが、フィルターにかけていない分、傷みは早く、季節のものとして暖かい季節になる前に使い切ることをお勧めしております。
オリーブが黒く熟してくるとオリーブの持つポリフェノールが減ってしまいます。
苦味や辛味は抗酸化のポリフェノールであり、これが少ないオイルはまったりとして油っぽい印象になります。
2025年11月にハエン、コルドバの生産者を訪ねたときに、木になっている緑色のオリーブが例年よりもずっと多いなと感じました。
この畑は標高が1,000m越えのエリアもあるので他地域よりも遅めになりがちでですが、今年は1ヶ月ほど収穫期を遅くするという状態でした。
そんなに遅くて大丈夫なのかな?と素人としては心配したのですが、生産のマエストロは全てを体感しているようで、良いのができる!と活き活きしておりました。
本当に信頼できる作り手さんに会えて本当に良かったな、とありがたく感じると同時にその年の気候、場所によって状況が違うものなんだと、改めて農業の難しさとその道のプロに感動しました。
品質は収穫時期、標高などの自然環境の他にも搾油所との位置関係もあります。
オリーブは木から離れた瞬間から酸化が始まります。
収穫の方法も環境により、栽培方法により、さまざまです。
いかに早く収穫し、早く搾油するか、で品質は大きく変わってきます。
収穫後、輸送、計量、洗浄などを経て搾油に入りますので、畑と搾油所が近く輸送が短い方が圧倒的に有利です。

Supremo ,Morellanaともに収穫から30分から1時間以内には搾油に入るとのことでした。
ちなみに高品質として推奨される搾油までの時間は収穫から24時間以内だそうです。
ですので、畑と近い搾油所、さらに搾油所が自社のものであれば収穫と日程の全てをコントロールできるのです。
これらを全て総合的に判断する生産のプロがいてくれるおかげで美味しいオリーブオイルができるんですね。

今年は例年より約1ヶ月遅れでの収穫となりましたが、とても素晴らしい出来でいつも通りの好評でした。
今シーズンのノンフィルターは完売しましたが、2026年12月にノンフィルターをぜひ味わってみてください!
カテゴリ:加藤智保子
タグ:

























